2011年10月10日月曜日

岩倉神社 農村舞台

「義経千本桜吉野山道行」の段


足助まつりの帰り道、なにやら賑やかな神社が、見えてきました。
「うん?ここも祭りかな?」と思いながら、通り過ぎようとしたところ、「農村舞台芸能まつり」なる案内表示発見(@_@)

「農村舞台」?なんか面白そうです。
と、目の前をジャージ姿に歌舞伎の白塗りメイクの少年達が走り抜けて行くではないですか!
なんじゃ、なんじゃ、俄然、好奇心が沸いてきました。



いそいで車を止めて、少年をつかまえて「なにやってんの?」と聞いてみたら「歌舞伎」と言うではないですか!
あたりは暗くなり始めていて、まっすぐ家路に向かうつもりでしたが、どうせ家に帰ったところで誰が待ってる訳でもないし、「素人歌舞伎」なんぞ見られる機会は、そうありません。
これは、なんとしても見逃がす訳にはいかないのです。

車を農協の駐車場に駐車しなおし、勇んで岩倉神社に向かって行くと、聞こえてくるのは、カラオケで歌う、ちょっと調子はずれの歌声(失礼)です。
なんだ、地元のカラオケ大会かぁ(~_~;)

ちょっとがっかりしたけれど、そこでめげずに奥へ入って行くと、そこには、神社を背にして桟敷席が設けられたりっぱな舞台があるではないですか。
舞台の上には、「農村舞台」の札が掲げられています。
花道も設置されて、後ろには歌舞伎風の絵が描かれた幕も下がり、舞台装置は整っています。

地元の方々が、桟敷席で楽しそうにお弁当を食べている光景を見ていたら、なんだか「カラオケ大会も悪くないな」と思えてきました。


まっいいか!この舞台を知ることが出来ただけでも、満足しよう(^O^)!

仕方ないから帰ろうと思いましたが、とりあえず、また、白塗り少年をつかまえて「いつやるの?」って聞いてみたら「もう終わった」との答え。
がっかりしていたら、白塗り少年が「大人の人のは、もうじきやるよ」と教えてくれました。

静御前

そのやりとりを聞いてたおじさんが「せっかく来たんだで、みてきゃあ」とプログラムをくださいました。

そうなのか!今は幕間の余興なのね。
クライマックスは、大人が演じる「義経千本桜吉野山道行」の段なのか(ー_ー)!!
そこで、私も空いている桟敷席に陣取り、おばさんが歌う、聞いたこともない演歌に惜しみない拍手を贈り、歌舞伎が始まるのを待ちました。

佐藤忠信

いよいよ、素人歌舞伎が始まりました。
なかなか、どうして充分見応えのある演技です。
劇場での歌舞伎公演は、何度か観た事ありますが、野外での観劇は初めてです。
この日は、マイクの調子が悪いとかで、せりふは「地声をお聴き取りください」ということでしたが、役者のみなさんの声もよくとおり、マイクなどまったく必要ないと思える程でしたよ。
また、囃子方や長唄も素人とは思えないほど、素晴らしいのに驚きました(@_@)!


素人歌舞伎だからといって侮ってはいけません。
なにか、もっと滑稽なものを想像していた私は、深く反省したのでした。

それにしても残念なのは、プログラムにあった「南京玉すだれ」の余興が見られなかった事です。
みなさん知ってます?「南京玉すだれ」
懐かしいなぁ(*^_^*) 


♪あっさて、あっさて、さても南京玉すだれ♪
ひとり車を運転しながら、口ずさんで帰って行った私なのでした。

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